Voice
大告白をした翌日
バレエの恩師の葬儀に出かけました。
場所は静岡。
そう、背の君のいらっしゃる所でございます。
お別れの会と銘打たれた式は
市民文化会館の中ホールをいっぱいにしていました。
先生を偲び
一目お会いしたかったと慙愧の念に涙し、
一人歩きながら街中でスターバックスを見つけ、
そこでチョコレートを一杯飲み
はとこ殿に電話しようかどうかしばらく迷った後
勇気を出してかけてしまいました。
ほどなくつながった電話で、
「あ、Jane。Mです。」といきなり名を呼ばれ、名を名乗られ、
まったくどぎまぎしてしまいながら
そこは、大人のしたたかさで平静を装って
「近くまで来たのでご挨拶してから帰ろうと思って・・・」
と、何とか伝えると、驚いた様子で
「今日は会社休みなの?」
「ええ、他の用事もあって、今日は一日お休みをいただいて
静岡まで来てたので・・・今大丈夫ですか?」
「大丈夫ですよ・・・・そうか静岡に来ていたんですね・・・う~ん、
これから来客なんですよ・・・今どこ?」
「えっと・・・スターバックスです。」
「そうか・・・」
何度か仕事の応答で中断しながら
切れ切れの会話が交わされて
さて、ここをどう切り抜けたものかと思い、
とっておきのジョーカーをきりました。
「養育費のことで相手に出す手紙の下書きでも、
出来上がっていれば 見せていただこうと思いまして・・・」
このジョーカーは最強なのです。そう、彼は私の正式な代理人。
このカードを持っている限り、背の君とはつながり続けていられるのですから・・・
「あー(ちょっと笑)、すみません。まだできてないんですよ。
そうか、打ち合わせもしたほうがいいな・・・。」
「あ、お時間のある時で結構です。お忙しいのにすみません・・・」
「そうだ、次の約束の日、逢えますよね。
(この言葉にちょっと胸キュンでした)
じゃ、それまでにメールで流しておきますから、
それを見ておいてください。」
「はい。ありがとうございます」
ここで一時間くらいなら待ちますよと言いたかったのを
何とか呑みこめたのは、少しだけ大人になった証拠でしょうか。
「では、このまま帰ることにします。
お忙しいのにお邪魔してすみませんでした。」
「こちらこそ、すみません。」
「では失礼します。」
ということで、溜息のうちに電話は切れたのでした。
一応、夜のうちに、突然仕事中に電話して申し訳なかった旨をメールで
流しておきました。
今日お別れに行った先生と、実は親戚筋であったこと、だから、
あんなにも慕わしく思ったのかということも・・・・。
今日の昼に返信が入っていました。
ゆっくり話もできず残念だったとのこと。
私の声を聞くと心が安らぐとのこと
なぜでしょう・・・と締めくくられていました。
知りませんよ、そんなこと。
そう呟きながら、まったく笑顔に溺れる私でした。
恋とは、まったくありがたいものです。
月末〆日進行の中、泣きそうに忙しいのに
小さな一言で幸せになってしまえるなんて、
お菓子よりも、お酒よりも(飲めないけど)何よりも
素敵な嗜好品です。
TOEICの点数が50点も暴落したことも
欲しかった編集の仕事を逃したことも
そんなダブルパンチまで喰らった日なのに
ほんの一言でパンチの痛みが少し和らぎました(消えなかったけど)
私の声を聞くと安らぐなら
耳元で囁いちゃうから・・・・・
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